契約電力が原則として50kW以上(高圧・特別高圧)の事業所の方は、姉妹サイトの高圧電力ナビをご覧ください。エネルギーガイドは契約電力50kW未満(低圧)の事業所の電気代を扱っています。このページでは、区分の確かめ方と、高圧の見直しで最初に確かめる点だけを短くまとめます。
契約電力が原則として50kW以上は高圧、2,000kW以上は特別高圧の契約です。高圧・特別高圧の電気代は「契約電力(デマンド)」「契約条件」「電力会社・プラン」の3点で見直し、最初に確認するのはデマンドです。
- 契約電力を決めている最大需要電力(デマンド)が、いつ・どの設備の重なりで立ったか
- 契約期間・更新の時期・解約の申し出の期限と、燃料費調整・市場価格の調整の条件
- 相見積もりを、使用量・契約期間・調整の条件をそろえて比べたか
3点とも確かめたうえで「今の契約のままがよい」という結論になることもあります。
区分の根拠:東京電力パワーグリッド「託送供給等約款」。契約電力の定めの根拠:東京電力エナジーパートナー「電気需給約款[特別高圧・高圧]」(2026年4月1日実施)。2026年10月15日確認
区分の確かめ方:受け取る電圧と契約電力の目安
区分は、受け取る電気の電圧で分かれ、その電圧はおおむね契約電力の大きさで決まります。東京電力パワーグリッドの託送供給等約款では、需要家への供給電圧を次のように定めています。
| 区分 | 契約電力(原則) | 供給電圧(標準電圧) |
|---|---|---|
| 高圧 | 50kW以上 2,000kW未満 | 6,000V |
| 特別高圧 | 2,000kW以上 10,000kW未満 | 20,000V |
| 特別高圧 | 10,000kW以上 50,000kW未満 | 60,000V |
| 特別高圧 | 50,000kW以上 | 140,000V |
出典:東京電力パワーグリッド「託送供給等約款」PDF p.63(高圧標準接続送電サービスの適用範囲と供給電圧)・PDF p.66〜67(特別高圧標準接続送電サービス)。契約電力は接続送電サービスの契約電力。50kW未満は原則として標準電圧100Vまたは200V(低圧)です(同 PDF p.36・契約電力500kW未満の場合の供給電圧の定め)。2026年10月15日確認
資源エネルギー庁は、特別高圧の区分の例として「大規模工場やデパート、オフィスビル」、高圧の区分の例として「中小規模工場や中小ビル」を挙げています(「電力の小売全面自由化って何?」)。
姉妹サイトの高圧電力ナビは、旧一般電気事業者10社の公表標準メニューと最終保障供給を共通の物差しに、高圧の契約が高いか安いかを測る情報サイトです。料金チェッカーでは、エリア・契約電力・月間使用量から、標準メニューと最終保障供給の料金を概算できます(基本料金と電力量料金のみの概算で、燃料費調整額・市場価格調整額・再エネ賦課金は含みません)。
高圧電力ナビの料金チェッカーへ高圧の見直しで最初に確かめる3つの点
1. デマンド(最大需要電力):高圧の契約電力の決まり方
| 区分 | 契約電力の定め方 |
|---|---|
| 高圧で契約電力が500kW未満 | 各月の契約電力は、その1月の最大需要電力と前11月の最大需要電力のうち、いずれか大きい値 |
| 特別高圧、または高圧で契約電力が500kW以上 | 使用する負荷設備および受電設備の内容、同一業種の負荷率、操業度等を基準として、お客さまと当社との協議によって定める |
出典:東京電力エナジーパートナー「電気需給約款[特別高圧・高圧]」(2026年4月1日実施)PDF p.18。新たに電気の供給を受ける場合や契約受電設備を増やす場合などの例外の定めもあります。2026年10月15日確認
最大需要電力は「30分ごとの需要電力の最大値」です(同じ約款 PDF p.10)。ある月にピークが出ると、原則として、ピークが出た月と、その後の11か月の契約電力は、そのピークの値を下回りません。契約電力が下がるのは、その期間が過ぎてからです(新たに供給を受ける場合や、契約受電設備を増やす場合などは例外の定めがあります)。
仕組みと見直しの手順は契約電力の最適化で扱っています。
2. 契約条件
高圧・特別高圧の契約は、単価表だけでは比べられません。契約期間・更新、解約の条件、燃料費調整の上限の有無、市場価格を反映する調整の条件を、契約書・約款・見積書で確かめます。確かめる項目の一覧は高圧の電力会社切り替えにまとめています。
経済産業省「電力の小売営業に関する指針」は、料金が変動する契約について、小売電気事業者は「当該小売供給に係る料金の変動の額の算出方法及び上限の有無について説明しなければならない」としています。また電力・ガス取引監視等委員会は、「市場連動型」と記載されていない場合でも、「調整費」等の項目で、市場からの電力の調達費用が料金に反映されるプランもあると注意を呼びかけています(2021年1月29日)。
3. 相見積もり
使用量・契約期間・調整の条件をそろえて、複数の会社に見積もりを依頼します。依頼する項目は電力調達RFP(提案依頼書)の書き方にまとめています。再エネの電気・PPA は、PPA・再エネ調達の記事で扱っています。
「今のままがよい」という結果もある
次のような事業所では、契約や電力会社を変えないほうがよい場合があります。
- 契約期間の途中で、違約金が下がる金額を上回る
- 燃料費調整に上限のある契約から、上限のない契約に移ると、上がるときの幅が大きくなる
- ピークを抑えるための運用の変更が、生産・営業や品質・安全に影響する
高圧のテーマ別の記事
- 契約電力の最適化:高圧のデマンド(実量制)の仕組み
- デマンドコントロールとは:高圧で基本料金が下がる仕組みと、低圧との違い
- 力率改善と高圧の基本料金:約款の割引・割増の仕組み
- 高圧電力とは:低圧・特別高圧との違い
- 特別高圧とは:2,000kW以上の契約の決まり方
- 高圧の電力会社切り替え:確かめることと、停電・撤退時の扱い
- 電力調達RFP(提案依頼書)の書き方:見積もりの条件をそろえる項目
このサイトの相談は、契約電力50kW未満(低圧)の電気代の見直しです。契約の区分が分からない場合もご相談ください。
契約電力50kW以上の方は、姉妹サイトの高圧電力ナビをご覧ください。
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契約電力50kW未満(低圧)の事業所の方へ
低圧では実量制は使われず、契約電力は、設置している機器から決める「負荷設備契約」か、ブレーカーの容量から決める「主開閉器契約」で算定されます(東京電力エナジーパートナーの約款の例)。見直しの手立ても変わります。
低圧の見直しガイドへこのページの根拠
- 東京電力エナジーパートナー「電気需給約款[特別高圧・高圧]」(2026年4月1日実施)PDF p.9(特別高圧・高圧の定義)・p.10(最大需要電力)・p.18(契約電力の定め方)/2026年10月15日確認
- 東京電力パワーグリッド「託送供給等約款」PDF p.63・p.66〜67(高圧・特別高圧の標準接続送電サービスの適用範囲と供給電圧)・PDF p.36(契約電力500kW未満の場合の供給電圧)/2026年10月15日確認
- 資源エネルギー庁「料金の仕組みと料金メニュー例のご紹介」(電力の小売全面自由化って何?)/2026年10月15日確認
- 経済産業省「電力の小売営業に関する指針」(令和8年4月9日最終改定)料金の変動の説明の定め/2026年10月15日確認
- 電力・ガス取引監視等委員会「「市場連動型」の電力料金プランを契約されている消費者の皆様へ」(2021年1月29日)/2026年10月15日確認
約款・料金・制度は改定されることがあります。東京電力の約款の定めはその会社の例で、ほかの電力会社では異なる場合があります。最新の内容は各社・各機関の公式サイトでご確認ください。高圧電力ナビ・でんき比較ナビの内容は各サイトの掲載内容によります。

